娘のリトミックを手伝いながら音楽教育に対して感じたこと

小6になる娘が半年ほど前からリトミックを習い始めた

5歳からピアノの習い事をさせていたのだが先生が楽譜が読めた方がいいからとリトミックも追加になった

ところが娘はリトミックがまだよくわからない様子

「いつも先生に怒られる」って家で泣いたり
出された課題がわからずイライラしたりするようになった

私に手伝えることはないか?

私はギターこそ少しかじった程度でそこまでの音楽知識はない
ピアノは当然娘の方ができる

どうしても行き詰っている娘をみて
課題を聞いてみた

「4小節のハ長調の譜面をニ長調に直す」

らしいのだ。

まだそこまで難しいことはやっていないようだ

これくらいなら私にも少しだけ手伝うことができるかも・・

ここで昔から抱いている疑問が・・

「日本人はいつまでハ長調だのニ長調だの言ってるのか?」

ハ長調のハはイタリア語で「ド」、英語で「C」だ
長調はメジャー

つまりハ長調はCメジャーキーなのだが

昔の誰だかしらない日本の偉い人が
「ドレミファソラシド」を
「ハニホヘトイロハ」と訳したのだ・・

2024年、多様性だの国際社会だのいっても
未だに「ハニホヘドイロハ」で音楽を教えている

誰一人文句を言わずに・・

最初からイタリア語のドレミ・・と英語のCDE・・の方が
どんなに近道なことだろう

それは音楽に限ったことではなく
プログラミングにしても英語を理解できない日本人にはかなり遠回りな教育がされていると思うし
そもそも英語がこれだけ義務教育で話せないのも遠回りな日本語訳と教育のせいではないだろうか

話は戻って
ハ長調をニ長調にするにはCDEFG GABCD・・と#が2コついて「ド」を「レ」に変えるだけ・・

そもそも娘はダイアトニックコードなんて習ってないしCMajキーなんて表記を知らないのだ

そりゃ混乱するわな・・

「ド」が「レ」となぜそうなるか教えてあげればあとはすらすらと書き出した

別の日・・

その日もリトミックが嫌って涙する娘

「できないと先生が怒るんだって」

娘のピアノの先生は小さい頃はとても優しかった、しかし年齢を重ねるたびに厳しくなっているのだろうもちろん地方の田舎ではこれ以上ないくらいすばらしい先生で音楽だけに生きてきた人だ

私はとてもよい先生を見つけられたと感謝しているし「リトミック」を教えてくれるのも私からすれば願ったりの環境なのだが

これは音楽に携わる人「あるある」だが
「音楽は自由」「正解はない」「楽しむことが大切」・・と言っている割には
ある域に達するとその情熱からか自分よりも音楽に関して劣る人の事を見下し「わかっていない」・・と線をひかれるのだ。特に音感とリズム感に関してはかなり厳しいように思う

どこどこのピアノの先生は厳しくて間違うと手を叩かれるらしいよ・・なんて話は今でもよく聞く話だ

幸い娘の先生はそんな事はしないが・・

音楽を志すのが大変だという理由はそこにあると思う

音楽を学ぶ過程で「勘違い」「批評」「気づき」「挫折」と
あらゆる厳しい「人の批判」を受けながら折れずに進んでいかなければならない
それがすべて正しい「批判」だけならいいのだがそうでもない

音楽家はそもそも音楽に対してのみ気難しい人が多い
答えのない世界にここだけは譲れない気持ちが強すぎる
いわば音楽の「本音と建て前」

私も一度YOUTUBEにギターの動画をアップしたときコメントで
もっとよく曲を理解して云々・・と散々なコメント書かれたことがある

私からすれば、20年以上も前に弾いた曲でYOUTUBEに曲を出し尽くした後、
お粗末な演奏だが、これもあげておけっといった安易な気持ちで投稿したまでのこと

私自身、結局一番大事なリズム感や音感の悪さが直せなくて挫折したので
その曲のギターのピッチがずれていることなど当然わかっているしこれからプロになる気もないただの趣味動画だ

何が言いたいのかといえば
本人がどういう気持ちで演奏したのかという話で・・

プロになりたい、ピアニストになりたいから指導して(観て)くださいという訳じゃない

小学生の音楽発表会にマジ批評をする必要があるのかという話

大人になると音楽を楽しむことも許されないのか?

娘も残念ながら今はまだピアノにそこまで興味を持てないようだ

興味が持てなくても才能があるから厳しくしてくれているのならありがたい・・

ただ、残念ながらいろんな意味でそうではないのは素人でもわかるし
我家はプロのピアニストを育てるほど裕福な家庭ではない

話は戻って次の問題は

1.まず音を当てる(できる)

2.先生の弾いた簡単な4小節のフレーズを譜面に書く(できる)

ここまでできるのだから私にとってはすごい事だ
この2つは長い間小さい頃からやってないとどうやっても身につかないからだ

娘ができないのはここから

3.そのフレーズに左手の伴奏をつける

これもコードを付けるでいいじゃない?と思うわけだが
どうしても伝統の日本語で日本クラシック界は仕切られているようだ

これも4小節くらいだから

Ⅰトニックコード→Ⅳサブドミナント→Ⅴドミナント→Ⅰトニックでいいじゃない?

って話なのだがそもそも先生からこのコードを使いなさいって指定されてるわけ
それがⅠ、Ⅳ、Ⅴの転回形コード

娘は転回形も知らないしトニック?って何?の状態からそれをやれって言われても
混乱するのは当たり前だろう

リトミックが数人のグループで自分だけができないというのだから焦りも人一倍

そりゃ無理よ・・

と言いたいところだが私がなんとかわかるくらいだからそこまで難しい話でもない

ただ肝心なところを教わってないだけだ

「答えは1つじゃないんだから先生と違っても大丈夫」
(ダイアトニックコードから拾えば)

といっても娘からすれば先生と同じ答えでないといけないようだ

メロディにコードを付ける話はちょうどネットにわかりやすい記事があったので
それを見せながら娘に話をした(お父さんだけじゃ信用ないからね・・)

https://www.mie238f.com/entry/2020/01/30/120000

これを耳で聞かせるために「Flat」というアプリを利用した
このアプリは譜面入力ができて音を出せる無料(一部有料)アプリだ

私はCubaseといったDAWシーケンサーアプリを持っているのだが寝室のPCにしかなく立ち上げが面倒

この「Flat」ならブラウザアプリとしてGooglePlayからPCスマートフォンに入れることができ
作成した譜面データの共有が可能なのでこれくらいの作業なら使いまわしがいい


残念ながら移調となると有料版が必要らしいのでそれぞれのキーに入力しなおさなければならないのだが4小節くらいなら問題なく、スマホで聞かせるのにとても役立った

ほらね

「正解は無限にある」

ってここにも書いてるでしょってね!


先生からピアノを始める前に

「高校までは必ず来させてください」

とありがたい言葉をいただいているが、それも娘次第

これを乗り越えないとすべてから逃げ出すようになるよ・・

こんな事で諦めていたのではこれから先が思いやられるが

娘はピアノへ行った帰り(リトミックではない)

「ピアノやめん、がんばる」

と言ってくれたのがとてもうれしかった


教える側も「なぜわからないか」もう少し理解していただけるとありがたいのと
未だにイロハで教えて余計に難しくしている音楽教育、音楽に携わる人の「傲慢さ」に
ウンザリするところと熱意のすばらしさの狭間・・

音楽にはその情熱が一番必要なのも理解できるけど
まだ娘はそこまで求めていないようだ・・

よくわからない文章になってしまったが

がんばれ娘

いつかピアノやっててよかったって思える日がきてくれると嬉しい

■追記
一応調べてみるとハニホヘトイロハ表記は日本の音楽教育との整合性をとるためだとか日本で作られた昔の音楽を学ぶのに意味がなくもないらしい・・しかしもともと西洋譜にハ長調ってのはやっぱり混乱の元にもなるらしい・・

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