
※この記事の前半は私の無知と勘違いで始まっています。最後までご覧ください・・もしくは目次からスキップしてください・・

この記事を最初に書いてからかなりの時間が過ぎましたが意外とアクセス数が多くて360°VRの画質に満足できてない人が私以外にも沢山いる事に気づきました。
MetaQuest3がでましたが、私は今回Quest3はスキップ・・
久しぶりにバージョンアップもしてみると「YouTube VR」なるものが・・
Quest2発売直後もこの手のVR360°映像を見ましたが、今回も壮大な自然・・が画質が粗い
ほとんど雰囲気だけで
「これがもっときれいに見れたら・・」
私の回線が遅いのか画質を1080Pから4Kに挙げてみるとカクカクして動きません・・
そこで今回、直接YouTubeからダウンロードしたものをオフラインでプレイヤーに入れて見たらどうなるか検証しました
VR360°のおすすめ優良チャンネル
美しい景色、海の中、旅行に行ったような気分になれる動画を配信しているおすすめのチャンネルは
こちらから抜粋しました
YouTubeから4K、8Kでダウンロードする
ご存じのとおりYouTubeは通常高画質でダウンロードすることはできず720Pまでしかダウンロードすることができません。
これらの動画を高画質で保存するには「YouTube Premium」や「4K Video Downloader+」などのアプリを使う必要があります。
「YouTube Premium」は1か月間の無料トライアルが可能です。
実際にいくつかダウロードしてどの解像度なら満足がいくか試してみようと思います。
AV01フォーマット?
ダウンロードしようとするとMP4などと一緒に見慣れないコーディックが..
「AV01」?
AV01とは・・
AV1(AOMedia Video 1)は、インターネット上での動画配信を目的として非営利団体のAlliance for Open Mediaが開発したオープンかつロイヤリティフリーな動画圧縮コーデックである。主にGoogleのVP9を基礎とし、DaalaとThorとVP10の技術を組み込んで開発された[1]。類似技術であるGoogleのVP9やMPEGのHEVC/H.265の置き換えを目指している。
wiki
とあります。
どうやら最新の圧縮技術らしいですがまだ対応しているプレイヤーも少なくまだそこまで浸透していないようですMetaQuest2では再生できるのでしょうか?
VR360°映像 どの画質から満足できるか?
同じ動画を720P(MP4)、1K(MP4)、4K(AV1)、8K(AV1)とそれぞれダウンロードして比較してみました。
■720P

720Pだと画質が粗すぎ・・これでも平面画質で再生するとそれなりにみれますが360°は粗すぎます・・
■1K

1Kだと平面で見る分にはきれいなんですが360°動画で視聴しようとするとやはり画質の粗さが気になってまだまだ感動できない
■4K

4Kになるとさすがに綺麗、景色もはっきりして感動がまったく違います・・が、MetaQuest2では重すぎるのかプレイヤーによってはまったく動きません。いくつかプレイヤーを試して「SKYBOX VR PLAYER」と「Moon VR Video Player」だけがカクカクしながらも再生することができました。残念。
一応SIDEQuestの設定でQuest2の動作パワーを最大まで上げてみましたが結果は同じでした。
■8K

8K動画になるともう動かないのかなと思いきや4Kと同様にカクカク動きます。それでも周りの景色を見るとやっぱりとても美しくVRで実写の景色を見るならこれくらいの画質をスムーズに再生してくれないと感動できません。
それでも4Kと8Kでめちゃめちゃ差があるかと言えばそこまででもなく4Kで十分画質としては感動できます。あとはスムーズにうごいてくれれば問題ないのですが・・
ここで画質をそれぞれ比較して違いをみようと思ったのですが・・・
PCやスマホでみると画面が小さいのでそれなりに見えてしまい違いがよくわらかなくなります。(実際に360°映像に引き延ばすとかなりの差があります)
VR360°映像に適したMetaQuest 動画プレイヤー
MetaQuestで動画を見るアプリはいくつかあります。
AV1コーディックに対応できるのかも含めて検証してみました
今回は、
・4XVR ビデオプレイヤー
・PIGASUS
・SKYBOX VR PLAYER
・Moon VR Video Player
・HereSphere Video Player
・whirligig Media Player
・Bigscreen
で比較してみたいと思います。
4XVR ビデオプレイヤー

4XVR Video Playerは、Meta Quest向けに開発されたVR動画視聴アプリです。最大の特徴は、MVC 3DデコーディングとMV-HEVCデコーディングをサポートしていることです。これにより、Blu-ray 3DやiPhone 15 Proで撮影されたApple空間ビデオ(MV-HEVC)を、4倍の解像度で鮮明に視聴することができます。
扱いやすいプレイヤーですが、今回のAV1コーディックには対応していませんでした。
PIGASUS

PIGASUSの最大の特徴は、高画質VR動画の視聴に特化していることです。
こちらもMVC 3DデコーディングとMV-HEVCデコーディングをサポートしています
日本語にも対応していたり唯一コミックビューアー機能があったりととても使いやすくユニークな機能があるプレイヤーです。
画面も上下に自在に動かせるので寝ながらでも視聴ができます。
今回AV1コーディックを再生してみたものの動作が重く4K画質になるとまったく動画が動きません・・
SKYBOX VR PLAYER

SKYBOX VR Playerは、Meta Quest、Meta Quest 2、Meta Quest 3、Meta Quest Proに対応した、高機能で使いやすいVR動画視聴アプリです。多くのVR動画フォーマットに対応し、字幕機能やネットワークストリーミング機能なども備えています。
2D、3D、180度、360度、ドーム型など、様々なVR動画フォーマットに対応
Blu-ray 3Dや、iPhone 15 Proで撮影されたApple空間ビデオ(MV-HEVC)も再生可能です
こちらも日本語対応で設定が使いやすいです。
ここに上げたプレイヤーアプリの中では1、2を争う使いやすさとAV1コーディックにも対応で4K動画もカクカクしながらもなんとか動きます。
Moon VR Video Player

Moon VR Video Playerは、高画質なVR動画視聴に特化したVR動画視聴アプリとして、多くのユーザーから好評を得ています。特に、最大8Kの高解像度でVR動画を視聴できる点や、パススルー機能が評価されています。
MP4、MKV、AVI、WMV、FLV、MP3など、一般的な動画ファイル形式を幅広くサポート
3D動画や180度、360度、ドーム型など、様々なVR動画フォーマットに対応
こちらはインターフェイスからとても美しく使いやすく作られています。
日本語対応でAV1コーディックにも対応しています
8Kの高解像度で視聴できるというのはQuest3での話?
Quest2だとSKYBOX VR PLAYER同様やはりカクカクになってしまいます。
ですが、ここであげたプレイヤーの中ではSKYBOXとならび優秀
HereSphere Video Player

HereSphere VR Video Playerは、高画質なVR動画と3D動画を存分に楽しみたいユーザーにおすすめのアプリです。まだ開発段階ではありますが、多くの機能が搭載されており、今後も更なる進化が期待されます。
残念ながらAV1コーディックには対応していないようです。
whirligig Media Player

こちらのプレイヤーは英語表記で細かな設定ができますがYOUTUBE360°映像には対応していないようです。
AV1コーディックにも非対応で再生すると音声だけで画面が表示されませんでした。
Bigscreen

Bigscreenはどうやら平面専用のようです。
基本インターネットに繋がないとフル活用できませんし、YOUTUBE360°動画もみることはできませんでした。
番外編 VRでスタサプみたらはかどる?

まったく関係ありませんが、VRでスタサプ(スタディサプリ)で授業動画をみてみたら寝転がって楽かなと思いましたが正直まったく集中できませんでした。
普通にスマホで見るに限ります・・
MetaQuest2 VR360°映像 まとめ
購入時から不満のあった実写動画や実写アプリの画質ですが、ネット回線やプレイヤーのせいで画質が粗くなっていたのではなくQuest2自体が4Kの再生能力がないことに気が付いてしまいました。
せっかくの感動映像も粗い画質でみるとなにも伝わりません。
Quest3は持っていないので確認できませんが、もし4Kや8Kの360°動画がスムーズに再生できるのなら少し欲しくなってきますし最近はパススルーの録画による目線カメラとしての使い道が気になっています。
もう遠出が難しくなった父親にインターネットなしの環境できれいな画面で世界の風景を見せてあげたい、たまに実家に帰省した時の話のタネにもなりますしネット環境のない場所での活用をいろいろ考えてます。
最後にプレイヤーをいくつか検証していてMVC 3DデコーディングとMV-HEVCデコーディングをサポートしている点が気になりました。私はいiphone15をもっていませんが、今あるAV1の4K動画をMV-HEVCに変換できればスムーズに動くのかな?変換自体できるかわかりませんが次回検証してみたいと思います。
※MV-HEVCはAppleの空間ビデオフォーマットのようです。別の規格でした
4Kで綺麗に再生できた!
無知と勘違い
すみません。ここまでの内容すべてが私の無知故の勘違いでした。
私の勘違いは、こうです。
✖「動画を圧縮してサイズを小さくする=軽い」
サイズが小さければ軽い(画質が落ちるがサクサク動く)と勘違いしていたのです。H.265(=HEVC)はH.264より圧縮効率が高いですが、その分「再生時の処理負荷が格段に重い」という欠点があります。そしてAV1はH.265(HEVC)よりもさらに高圧縮ですが、古いPCではもっとカクカクします。
表にしてみると・・
| 比較項目 | H.264 | H.265 (HEVC) | AV1 |
| 圧縮効率 | 標準 | 約1.5倍効率的 | 約2倍効率的(最高) |
| 再生負荷(CPU) | 軽い | 重い | 非常に重い |
| ハードウェア支援 | 広く対応 | 第6世代Intel〜対応 | 第11世代Intel以降/RTX30以降など新世代限定 |
| 主な用途 | 古い環境・汎用 | 4K動画やストリーミング | YouTube・Netflixなど新世代配信 |
という事でAV1のままいくら解像度を変えたところでカクカクするのは当たり前。
Meta Quest 2はAV1に正式対応していない
MetaQuest2のCPUは、Snapdragon 865です。AV1非対応なのでカクカクするのは当然の結果だったわけです。(H264,H265までは対応しているようです)
Meta Quest 3はAV1に正式対応している
では、MetaQuest3はどうでしょう?
MetaQuest3のCPUは、Qualcomm Snapdragon XR2 Gen 2でコーディクはAV1に正式対応しています。
※ 注意点
・高ビットレート(>40Mbps)や8K動画だと、メモリ転送や温度制御で一時的にフレーム落ちすることがあります。→ ただしフルHD~4Kレベルなら非常にスムーズ。
・AV1再生に対応しているアプリでないと効果が出ません。
→ 例:Skybox VR、Virtual Desktop(最新版)、YouTube VRなどは対応済み。
MetaQuest2でH264に圧縮した動画を再生してみた
HnadBrakeやSutter encoderで元のAV1コーデックの動画をH264に変換してMetaQuest2で再生してみると思い描いた綺麗な画質のまま360℃動画を再生することができました。
今回は、時間の都合でPIGASUSとMoon VR Video Playerだけで検証しましたがどちらも再生速度と画質は問題なくMoon VR Video Playerの方が360°VRが違和感なく綺麗に再生できる事が判明。(画質、設定は後日)
ファイルサイズ自体は大きくなってもH264に変換するとQuest2でも綺麗に再生できる事がわかりました。
ぜひ本当の360°VRを体験してみてください。
綺麗に再生できるとわかればInsta360 などの360°カメラで思い出の旅行をVRで綺麗に再現できるかもしれませんね。


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