前日に「自分の理想」と「買える価格帯」を整理し、いざ電気店へ試乗に行ってきました。
今回試したのはこちらの7機種です。
・THRIVE(スライヴ) くつろぎ指定席 CHD-9220
・DOCTORAIR(ドクターエア) 3Dマジックチェア MC-03
・フジ医療器 SYNCA L24 MR385
・フジ医療器 CYBER-RELAX M23(AS-R700 相当)
・フジ医療器 RELAX MASTER AS-R630
・ファミリーイナダ MEDICALCHAIR i-FiT Pro FIP-3206J
・パナソニック リアルプロ EP-MA121
マッサージチェア三大メーカーとは?
量販店の店員さん曰く、マッサージチェアには「三大メーカー」があるらしい。
⭐ フジ医療器(FUJIIRYOKI)
- 世界初のマッサージチェアを作ったメーカー
- 技術力に定評、特に 肩・腰の深いコリ向けの強揉み が得意
- 故障しにくく長寿命
- 医療機器認証も多数取得
代表シリーズ:CYBER-RELAX、RELAX MASTER
⭐ ファミリーイナダ(FAMILY INADA)
- 「人の手の動き」を追求したメーカー
- AI制御など革新的な機能が多い
- 揉みのクオリティはトップクラス
代表シリーズ:ファミリーエディション、ルピナス
⭐ パナソニック(Panasonic)
- 家電としての完成度・信頼性が高い
- 温感・ストレッチ・足裏は特に評価が高い
- 国産家電としての仕上げの良さは圧倒的
代表シリーズ:リアルプロ、EP-MAシリーズ
なぜこの3社が「三大」なのか?
- 医療機器認証の歴史が長い
- 部品供給や修理サポートが安定
- 独自メカ・AI制御など技術力
- 故障率が低く長寿命
要するに「10年使うならこの3社」という基準で三大扱いされているようです。
三大メーカー「以外」の注目メーカー
SYNCA(シンカ)
- フジ医療器の新ブランド(実質 “若者向けフジ医療器”)
- 圧倒的にオシャレで、部屋に置きやすい
- 必要十分の機能+高デザイン性
向いている人:
「家具として違和感がないマッサージチェアがほしい人」
DOCTORAIR(ドクターエア)
- コンパクトで価格も手頃
- パーソナルマッサージ機の延長線として優秀
向いている人:
「場所をとりたくない」「シート型で十分」
スライヴ(THRIVE:大東電機工業)
- 低価格帯では最強コスパ
- 軽量で高齢者にも人気
向いている人:
「基本機能だけで十分。まずは1台ほしい」
試乗した感想レビュー
THRIVE(スライヴ) くつろぎ指定席 CHD-9220
第一印象は「シンプルで昔ながらの王道マッサージチェア」。
派手さはないが、必要十分で気持ちいい。
コンパクトで軽く、スペースを圧迫しないのが良い。
「とにかくコスパよく基本性能がほしい」なら選択肢としてかなりアリ。
DOCTORAIR(ドクターエア) 3Dマジックチェア MC-03
モデル写真の人、よく見たら上原浩治投手!
身長185cmでも座れるというのをアピールしたかったらしい。
感想としては、
- コンパクトなのに意外としっかり揉む
- お尻のマッサージが特に良い
- ただし 腕・足裏なし
良かった点:
- 脚部を回転させて 普通の椅子として使える
- サイズ感はかなり日常的
気になった点:
- “床屋感” のある見た目
- 操作が手元スイッチで、寝たまま変更できない
- 展示品がボロボロで印象が悪い(残念…)
総評:
CHD-9220より高いのに足裏がないので、価格的にはCHD-9220のほうが魅力的。
SYNCA CirC GRACE L24 MR385
購入検討のきっかけになったモデル。
オシャレでコンパクト、30万円超が当たり前の世界に風穴を開けた存在。
ただし実際に他機種と比較した結果、
- パワーや多彩さは物足りない
- 身長165cm前後までが快適ゾーン
デザインは文句なしに最高だが、
“入り口として優秀な機種” であり、最終候補からは外れる という印象。
フジ医療器 CYBER-RELAX M23(AS-R700 相当)
本格派フジ医療。
首までしっかり届くようシート調整で位置を合わせられる。
もみ玉が大きく、ゴリッとしたマッサージ感。
機能は豊富だが、妻がデザインをあまり好まず候補外に。
フジ医療器 ReraxMaster AS-R630
今回、店頭で 一目惚れした機種。
理由:
- 省スペース設計(スライドリクライニング+反転フットレスト)
- 電源オフでも快適なリクライニング角度
- ソファとして普通に座ってもめちゃくちゃ気持ちいい
- ヒーター搭載でそのまま寝られるレベル
さらに、
- 首・肩が強い(GRIP式メカ5.0)
- 操作もわかりやすい
- 家具としてもマッサージ機としても両立してる
唯一の欠点:定格使用20分
でも総じて、
「家具×マッサージ」を両立した理想に最も近い存在。
フジ医療器 RELAX MASTER AS‑R630(E25)
- 発売:2025年6月30日
- 特徴:GRIP式メカ5.0 による「肩交互もみ」を新搭載。首・肩周りを深くつかんでほぐす感覚が強化されている
- リクライニング角度:約118°〜150°(スライドリクライニングを採用、後方余裕は約15cmでフルリクライニング可能)
- 質量:約60kg
- ヒーター機能:背中(温浴背ヒーター)+足裏ヒーターを搭載。43℃付近まで温まる構造。
- コース・技:自動コース6種類(全身・肩・腰・じっくり・ストレッチ・エアー)、専用技6種(首ほぐし・肩ハード・肩甲骨・腰ハード・坐骨集中・尻ほぐし)
- 強さ調整:肩5段階、背中2段階、腰5段階の強さ調整が可能。
- 省スペース設計:
- 反転式フットレスト+脚部収納機能 → 脚部を反転させてフットレストに変えられる。
- スライドリクライニング機能 → 座面が前にスライドしながら倒れるので、壁ギリギリにも設置できる。
- 操作:LEDダイレクトリモコンを搭載。光るボタンで直感的に操作できる。
- 枕:着脱式枕で、お手入れや掃除がしやすい。
- 張地:PVCレザー(合成皮革)
- 定格時間:20分(連続使用制限あり)
- 消費電力:141W(ヒーターのみ使用時は40W)
- サイズ:
- 通常時:幅70 × 奥行106 × 高さ106cm
- リクライニング時(脚部最大使用):幅70 × 奥行182 × 高さ78cm
- 医療機器認証:306AHBZX00049000(家庭用電気マッサージ器・管理医療機器)
- 運転コスト目安:1日30分使用の場合、メーカー公称で電気代は月数十円程度(ヒーター+マッサージ両方使用時の目安あり)
パナソニック リアルプロ EP-MA121
さすが最上級。
タッチパネルは超豪華で現在の動きを可視化できる。
ただ…
- 足裏が「強い」ではなく 痛い
- あまりの痛さに何度も緊急停止を押しそうに
- 腕が片方ずつ入る構造で“逃げ道”があるのはありがたい
総評:
高級感はすごいが「値段相応に気持ち良いか?」と問われると微妙。
ファミリーイナダ MEDICALCHAIR i-FiT Pro FIP-3206J
今回 体感的ナンバー1の気持ちよさ。
- 包み込まれるホールド感
- 腰の“持ち上げる”動きが最高
- 足裏は複数の小さなもみ玉で絶妙
- 全身が「うわ、これ良すぎる…」となる
ただし価格は 367,831円。
置き場もウチには厳しいが、
「お金とスペース無視して選ぶならコレ一択」というレベル。
総評:値段とマッサージ機能は比例しない
いろいろ試してわかったこと。
・高級機=一番気持ちいい、ではない
・もみ玉やエアが多ければ良い、でもない
体格や好み、設置場所、用途(家具として使うかどうか)によって
“最適解” はぜんぜん変わる。
今回の試乗では…
- 総合1位(気持ちよさ) → ファミリーイナダ FIP-3206J
- 家具としての完成度1位 → フジ医療 AS-R630
- コスパ1位 → THRIVE CHD-9220
という結論になりました。
※パナソニックは、店頭に置いていない量販店もあり、理由は値下げがほとんどできない。展示品の販売すら許されていないという事らしいです。どうせネットで買われるなら置かないという考えなのかもしれませんがそれでも一緒に並べておいてくれないと他の店に客を取られてしまうのは仕方ありません。買う買わないは別としてマッサージ機能を売りたいなら三大メーカーくらいは揃えておくべきですね。
マッサージ機を購入前にちょっと待った・・
〇〇〇に決めようか・・ちょっとまってください。もう一つだけ最後に確認しておきたいものがあります。
それは、型落ち製品の存在です。先程記載したように高級機も廉価品もそこまでマッサージ機能自体に大きな格差はありません。
私が購入直前まで行ったReraxMaster AS-R630もAS-R620、AS-R610と旧機種が存在し、デザインや、サイズ、ソファとしての座り心地、コンパクト脚収納などはそのまま引き継がれているのです。
ReraxMaster:AS-R630 / AS-R620 / AS-R610の違い
比較表:AS-R630 / AS-R620 / AS-R610
| 項目 | AS-R630 | AS-R620 | AS-R610 |
|---|---|---|---|
| 参考価格帯(新品) | 約 276,950〜357,500円 | 約 207,000〜209,000円 | 約 188,100円〜199,000円 |
| 発売時期/状態 | 2025年6月30日発売(現行) | 2023年発売(現行) | 生産終了モデル |
| マッサージメカ | —(ただし基本・応用技に加え「肩交互もみ」を追加) | GRIP式メカ4.0 | GRIP式メカ4.0 |
| もみ技の数/内容 | 基本技:5種類(肩交互もみ、もみ、たたき、さざなみ、背すじ伸ばし) | 基本技:4種類(もみ、たたき、さざなみ、背すじ伸ばし) | 同等(もみ、たたき、さざなみ、背すじ伸ばしなど) |
| 自動コース数 | 6種類(全身/肩/腰/じっくり/ストレッチ/エアー) | 6種類(同上) | 5種類(全身・肩・腰・じっくり・ストレッチ等) |
| エアーバッグ(全身包むエアマッサージ) | あり/22個(肩・腕・腰・お尻・脚など) | あり/22個 | あり/22個(大型座面エアーバッグ含む) |
| ヒーター機能 | 背中ヒーター + 足裏ヒーターあり | 背中ヒーター + 足裏ヒーターあり | 背中ヒーター + 足裏ヒーターあり |
| 本体サイズ(収納時) | 幅 70 × 奥行 106 × 高さ 106 cm | 幅 70 × 奥行 107 × 高さ 107 cm | 幅 70 × 奥行 107 × 高さ 107 cm |
| リクライニング時サイズ / 奥行き(脚部使用時) | 幅 70 × 奥行 約182 × 高さ 約78 cm | 幅 70 × 奥行 約181 × 高さ 約83 cm | 同様(奥行 約181 cm 程度) |
AS-R610は在庫があるかどうか店によりますがAS-R620ならネット上にも在庫がまだありAS-R630との価格差は7万円程。
もし肩交互もみにそこまでの違いを感じないならAS-R620で十分という事になります。
THRIVE(スライヴ) くつろぎ指定席 の機種比較
比較表:CHD-9122 / 9200 / 9220 / 9238
| 項目/機種 | CHD-9122 | CHD-9200 | CHD-9220 | CHD-9238 |
|---|---|---|---|---|
| 製品カテゴリ | 約129,800円 | 約88,900円 | 約109,800 | 約148,000円 |
| 定格電力 / 定格 | AC100V 71W | AC100V 71W | AC100V 71W | AC100V 80W |
| 自動マッサージコース数 | 3種類(全身 / 肩 / 腰) | 3種類(全身 / 肩 / 腰) | 5種類(全身しっかり・ソフト・ストレッチ + 肩・腰 部分コース) | 6種類(全身しっかり・ソフト・ストレッチ + 肩・腰 部分コース) |
| 背マッサージの基本機構(もみ玉+エアバッグ等) | もみ玉(横回転) + 全身エアーバッグ(肩・腕・おしり・太もも・脚) | もみ玉 + エアーバッグ + 脚もみ (もみボード + 足裏ローラー) | 同様に「もみ玉 + エアーバッグ + 脚もみ +足裏ローラー」 | 同様に「もみ玉 + エアーバッグ + 脚もみ +足裏ローラー」 |
| 脚マッサージ(脚・足裏) | 脚全体をエアーバッグでマッサージ(脚/ふくらはぎ〜足先) | もみボード(ふくらはぎ)+足裏ローラー | もみボード+足裏ローラー(脚もみあり) | もみボード(ふくらはぎ)+足裏ローラー |
| もみ/たたき(背面) | 背もみ + たたき 回数 約405回/分 | 背もみ/たたき 回数 約330回/分 | 背もみ 約22回/分、たたき 約330回/分 | 背もみ 約21回/分、たたき 約240回/分 |
| 背もたれリクライニング角度 | 約120°~約145° | 約113°〜約137° | 約115°〜約145° | 約115°〜約145° |
| サイズ/重さ(おおよそ) | 幅 約70 cm × 奥行 約117 cm × 高さ 約92 cm、質量 約34 kg | 幅 約76 cm × 奥行 約110 cm × 高さ 約112 cm、質量 約42 kg | 幅 約77 cm × 奥行 約110 cm × 高さ 約105 cm、質量 約44 kg | 幅 約78 cm × 奥行 約100 cm × 高さ 約100 cm、質量 約50 kg |
| 特徴・強み | コンパクト・軽量。「初めてのマッサージチェア」「省スペース重視」に向く。 | 脚も含めた「もみ + 足裏ローラー」。比較的安価。 | バランス型。エアバッグ+脚もみ+複数コースで、コスパと実用性の両立。 | 上位グレード。おそらく快適性・機能性で最も高水準(個別調整や質感重視) |
CHD-9200:この中で最も価格が抑えられており、「できるだけ安く」「まずは試してみたい」人向け。
CHD-9122:やや中間寄り。価格と機能のバランスをとりつつ、省スペースや軽さが重要なら検討価値あり。
CHD-9220:「全身マッサージも使いたい/価格もそこそこ抑えたい」人にバランスよし。コスパ重視。⭐ おすすめ
CHD-9238:予算に余裕があって、「快適性・機能性・長く使う満足度」を重視する人向けの上位モデル。
最後に・・
今回はマッサージ機を真剣に選んでみました。
各社狙いのポイントがあり単純に価格=マッサージ性能という訳ではない事がよくわかりました。それは、マッサージ機が個人差によって凝っている部位が違ったり数台試しすぎて脳が麻痺しているせいもあるかもしれません。
機能が多すぎて当て方やコンディションによっても違う。短時間で本当の良さを理解するのは難しいというのが本音です。
最終的にマッサージ機能だけでなく置き場所や見た目のデザイン、値段を加味して考えた結果、我が家ではReraxMaster:AS-R620が最終候補。私の実際に行った店舗ではAS-R630とAS-R610の展示品限りがおいてありそこまでの差を感じなかった事が最後の決め手となりました。
■私一人なら買わないかも・・今回、妻が喜んでくれるならという気持ちがあって初めて「あったらいいな」→「本格的に購入検討」に至ったわけです。マッサージ機って昔から購入動機は自分でなく誰かに喜んでもらいたいという想いが強い商品なのかもしれませんね。
最後の最後に革や合皮の製品だけに本体の壊れにくさの前に革の経年劣化も頭に入れてよい選択をしてください。

コメント