
「ズべちゃん、本当にありがとう!」 そう言って目を輝かせる中学1年生の娘。彼女が大好きなアイドル「きゅるりんってしてみて」の初ライブに連れて行ってあげたい。そんな思いから始まった我が家のサプライズ大作戦は、当日、思わぬ壁にぶち当たることになりました。
今日は、これからお子さんのためにチケットを取ろうとしている親御さんへ、私の苦い経験を共有したいと思います。
運命的に手に入れた「プラチナチケット」
きっかけは娘の誕生日でした。何か特別な思い出を…と考えていた時、偶然にも近くで「きゅるりん」のライブがあることを知りました。しかも申込期間の真っ最中。
妻と相談し、内緒でローソンチケットから申し込み。抽選結果を待つ数日間は私の方がソワソワしていましたが、無事に当選!発表した時の娘の飛び跳ねるような喜びようを見て、「本当に良かった」と確信しました。
それから数ヶ月、家では毎日動画が流れ、私も妻も、大学生の息子までもが「コール」を覚えるほど、家族全員ですっかり「きゅるして」のファンになっていました。




突然の病と、想定外の「本人確認」
ところが、ライブの1ヶ月前に事態が一変します。私が「気胸」を患ってしまったのです。 ライブ会場で激しく動くのは危険という判断になり、私の代わりに、春休みで帰省していた息子を代打に立てることにしました。息子も二つ返事で承諾してくれ、ペンライトを振り回す練習もバッチリ。
しかし、当日。会場の入り口で信じられない言葉を耳にします。
「本人確認ができないため、ご入場いただけません」
原因は、チケットを妻の名義(妻のスマホ・クレカ)で購入していたことでした。息子が妻の端末を持って入場しようとしたのですが、購入者本人ではないため、どれだけ事情を説明しても許可は下りませんでした。
「誰のためのシステムなのか」という問い
転売防止のため、本人確認が厳格化されているのは理解しています。高額転売がなくなることは、ファンとして大歓迎です。
ですが、急な病気や家族間での譲渡すら認められない今のシステムは、一体誰を守るためのものなのでしょうか。会場には「完売」のはずなのに、空席がいくつか見受けられました。きっと私たちと同じように、何らかの事情で行けなくなり、かつ「分配」もできずに泣く泣く諦めた人がいたはずです。
「家族で行く」という純粋な楽しみが、デジタルの壁に阻まれる。運営側の管理のしやすさだけでなく、もう少しだけ「家族や個人の事情」に寄り添ったリセールや分配の仕組みが整うことを切に願わずにはいられません。
結末:救いと、少しの後悔
結局、その場にいた妻が急遽、息子と入れ替わる形で娘と一緒に入場しました。 ライブから戻ってきた娘の顔は、これまでに見たことがないほど輝いていました。「世界で一番楽しかった!」その一言を聞けただけで、親としての役目は果たせたのかもしれません。
そして意外な収穫も。一緒に行った妻までが、ライブの熱狂ですっかり「きゅるりん」の虜になって帰ってきたのです。
ただ、一つだけ心残りが。 息子と特訓し、動画で予習し続けた私だって、本当は生で「やねちゃん」、「ちばゆな」を見たかった……!

これからライブへ行く方へ
スマホチケットを家族分購入する際は、必ず「分配が可能か」「同行者の登録が必要か」を事前に確認してください。名義が異なると、たとえ親子・兄弟でも入場できないリスクがあります。
私のこの苦い経験が、誰かの楽しい思い出を守るヒントになれば幸いです。


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