最近、Kemperの最新アップデートでオーディオインターフェイス機能がついたらしいので試してみました。
といってもKemperは起動が遅いので最近使っていませんでした。
そこまで期待していなかったのでアップデートだけして2週間ほど放置。
ようやくその音質を確かめることになったわけです。
Cubaseでオーディオインターフェイス設定
今のところKemperから公式なオーディオインターフェイスとしてのドライバーは出ていない様子。
ネットを参考にしてASIO4ALLを使うことに・・・
1・上記リンクからASIO4ALLをダウンロードしインストール
2・Cubaseでスタジオ→スタジオ設定
3.オーディオシステムをクリックしASIOドライバーにASIO4ALL v2を選択
4・左にASIO4ALL v2と表示されるのでそこをクリックしてコントロールパネルをクリック
5・ProfilerというのがKemperなので選択
6・CUBASEに戻って スタジオ→オーディオコネクションを開く
7・入力・出力のパスをそれぞれ Profiler1と2を設定すれば完了。
※必ず入力タブと出力タブを切り替えて両方とも Profilerに設定してください。私は出力側を忘れてました。
録音
サンプリングレートが44.1Khz固定のようですが十分満足のいく音質で録音されることを確認。
感動です!
この手の機材って間に入れるオーディオインターフェイスで音質がガラリと変わってしまうことがあるため今まで苦労しましたしやっぱりいつかは、BabyFaceProが欲しいな~なんて値段とにらめっこしたりしてましたがKemperがオーディオインターフェイスになるなら間に機材を挟まない分、音質は間違いありません。
出音
あまりの録音の音質の良さに別のファイルから出音をヘッドフォンで確認。
「素晴らしいの一言!」
慌ててモニターからの出音を確認すべく配線を繋ぎ変えました。
KemperからXRLケーブルでGENELECスピーカーに直通させるのでスピーカーからの出音も間違いありません。GENELECスピーカーとの相性もバッチリです。
少なくともいままで使ってきたDigi002,ZoomR8,R16の音質と比較しても明らかにKemperオーディオインターフェイスの音質が上回っています。
最近こそ値段が下がっているとはいえ、元は30万円近い機材ですから最初からオーディオインターフェイス機能を視野に入れていたというのなら音質、使用部品等間違いないはずです。
PCの出音として使う
そこですぐに考えるのがDTMのオーディオインターフェイスとしてだけでなく、通常のPCの出音として普段から使えないかという事。
PCのオーディオ出力からASIO4ALLを選んでみるとPCからの出音も問題ありません。
PCの出音として使う際の注意点
・PC用の出力として使う場合はギターが鳴らないようにKemperをTunerに設定しておきます。
・これから出てくる音楽プレイヤーで排他モードで繋ぐ際は音量の調節がPC側からできないのでKemperのMasterボリュームで調整することになります。
GAME
ゲームをKemperオーディオインターフェイスから出音させてみました。
普段はディスプレイ付属のスピーカー、少しいい音で楽しみたい時はZoomR16からGENELECスピーカーへ出音していましたが、KemperはZoomR16とそんなに違いを感じることもなく普通にいい音がしてます。
映画
こちらも本気で映画を楽しみたい時はZoomR16→GENELECスピーカーですが、Kemperオーディオインターフェイスの音がすごい!
ただ、これは普通のWindowsメディアプレイヤーではZoomR16と変わりないのですが、PowerDVDからの映画の音声出力が半端ないです。足音、話し声、皮のソファーから立ち上がる音、空気感が半端なくリッチな音で再生されまるで別の映画をみているように楽しめました。
音楽プレイヤー
ここが、私が一番期待していたところ。
30年前の10万円そこそこのCDプレイヤーVictor XL-Z711とGENELECスピーカーを直で繋いだ時の音が別次元だったことからPCで同じ音がでないか?Babyfaceproだと満足できるのか?DACが必要なのか・・と
あの音を追い求めていました。
CDを無劣化でwvファイルに変換したファイルをfoober2000で再生してみるとZoomR16よりも若干クリアーで粘りのある音質です。しかし、まだCDプレイヤーの粘りまでは遠い。
そこで映画再生のプレイヤーを変えただけで音質がガラリと良くなったことを思い出しプレイヤーを探してみることに。
結果、プレイヤーとしてはfoober2000はやはり最高クラス。
しかし、foober2000は思ったより設定の奥が深く排他モードでASIO4ALLからProfilerを選択してみると驚くほど音質が変わります。
foober2000でのkemper排他モード設定
foober2000で排他モード設定にする場合は別途プラグインをダウンロードしなければなりません。
上記からASIO Outputをダウンロードします。
File→prefarences
Installを押し先ほどダウンロードしたfoo_out_asio.fb2k-componentを選択しインストール
Prefarencesに戻り左のOutputを選択
右のDeviceからDefault:デジタルオーディオインターフェイス(Profiler)[exclusive]を選択
最後に下のApplyでOKです。
Outputを排他モードにすると音質がガラリと変わるのがわかります。
AIMPでのKemper排他モード設定
AIMPはfoober2000よりも簡単に入ったモードを選択することができますが、ASIOが選べずWASAPI Exclusive(Push):デジタルオーディオインターフェイス(Profiler)を選ぶことになります。
左上のロゴAIMPから環境設定を開く
WASAPI Exclusive(Push):デジタルオーディオインターフェイス(Profiler)を選択
WASAPIはMicrosoft社のAPI仕様らしく音質的にはASIOと変わりなく使えるはずです。
結果、今までで最高の音質で音楽を再生することができるようになりました。
問題のCDプレイヤーの音質まで到達したかというと・・
残念ながらCDプレイヤー直のGENELECスピーカーの音質にままだ到達していません。
しかし、過去のオーディオインターフェイスであるDigi002,ZoomR16,R8と比較しても明らかに音質が別次元に進化し明らかに同じ音楽を聴いていても楽しくてウキウキします。
少しだけよくなったのではなく格段に音質の変化を感じることができるレベルです。
昔のCDプレイヤーVictor XL-Z711がよほど名機だったのか、GENELECとの相性が良かったのかわかりませんが、昔のオーディオ機材と言えば
「いい音=重い、大きい」
が当たり前。いくら音質が良くても置き場に困ります。
それに、今回のfoober2000の設定のようにまだ設定を詰めてないだけかもしれません。
Kemper側もまだ設定を詰められるかもしれません。
なんせオーディオの世界はケーブル1本で音質が違う世界ですのでそれぞれの組み合わせ、設定をもう少し詰めてみたいと思います。
また、今まで買おうか悩んでいたBabyfaceProもこの更新で全く必要なくなりました。
エフェクトしだいでマイク入力でボーカルもいけるのでは?と考えていますのでこれから試してみたいと思います。
Kemperを直接GENELECスピーカーにつなぐ際の利点
・録音、再生、PCからの音質が格段にグレードUPさせることができる。
・ギターを常に繋いだ状態なのでスイッチをTunerからbrowserに切り替えるだけですぐにギターの音をモニターから出すことができギターを触る機会が確実に増える。
Kemperを直接GENELECスピーカーにつなぐ際の問題点
・起動が遅い
Kemperは相変わらず起動が遅いです。
・多重入力ができない
今までZoomR16の8トラックを使いPCからの音源以外に
1、2 トラックはKemperからの入力
3、4 トラックはAXE FXからの入力
5、6 トラックは2本のマイク入力
7、8 トラックは電子ドラムからの入力
といった具合にすべての機材の音がすぐに鳴らせる環境でしたがそれができなくなった。
これは仕方ない事かもしれませんね。
このためにスピーカーセレクターを買おうかとも検討中ですが下手なセレクターを間に挟むことによってまた音質が悪くなる心配もありなかなか手が出ません。
・専用のドライバーがない
よくこれで、リリースしたなと思うところですがASIO4ALLだけではそれぞれ設定を工夫しなければブツブツ音で途切れたりするトラブルもあり、早く専用のドライバーを作ってくれるのをメーカーに期待するしかありません。
KemperからKompliteKontrolの音源を再生してみるとブツブツ音が・・
もう一つ、注意点があります。
ASIO4ALLで問題ないと思った矢先、DTM音源を再生しようとするとブツブツと音が途切れます。
これは、バッファーの設定をしても改善せず専用ドライバがないと無理かと思いました。
こちらは、
Edit→Preferencesを開く
DriverをASIOではなくWASAPI(Exclusive Mode)を選択
DeviceにProfilerを選択
これでで音が途切れなくなりました。
さいごに・・
Kemperをオーディオインターフェイスにすると高価なオーディオインターフェイスを買わずに済みPCからの出音全体の高音質にできるまさに神機材です。
まだ専用ドライバーがでていなかったり、設定が奥深かったりと自分の好みの設定にするのに手間はかかりますが、それでも間違いなくこのハードは今でも買って損のない品物だと思います。
OSアップデートの際にデータが飛んでしまって信用がない機材だと思われたりもしますが、説明には必ずバックアップを取るように書かれていますしもしギターの音が悪いと感じている方がいるとしたら本当にお金をいとわないプロの耳をもつ方なのか?それともただ使いこなせていないように思います。
それゆえにKemperは完成された名機であり後継機、Kemper2が未だに出ないのはそれだけ完成されていてまだアップデートで対応できる余力があるからかもしれません。
現在私のKemperへの不満は正直起動が遅いことだけです。
これだけのためにプロセッサやハード的な部品を最新にする理由にはならないのかもしれませんね。
久しぶりにに無料で心躍る体験ができました。
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