
結論から言うと、大学生協パソコンは全学生におすすめできるものではありません。
一方で、条件に合う人にとっては合理的な選択でもあります。
- おすすめできる人
→ PCトラブルが不安、保護者の安心を重視、4年間「何も考えず」使いたい人 - おすすめできない人
→ 自分で調べて対応できる、コスパを重視、用途がはっきりしている人
特に「理系=Panasonic一択」という考え方は、すでに成り立たなくなっています。
今年も大学生協パソコンについて調べてみた。
正直な感想は「去年よりずっと巧妙になったな」というものだ。
もしかして去年の自分の記事を読んだのでは?と思うほど(もちろん見ていないだろうが)、各大学生協の情報公開は一気に厳しくなり、ログイン必須・資料非公開が当たり前になっている。
昨年私が不満に思っていたカスタムオーダーが可能になっていたり、メーカー側も生協の販売前に同スペックモデルが表示されなかったりと巧妙?になっていて面白い。
- 本体価格は微増。でも「基本が高い」
- 例:Panasonic Let'sNote CF-FC6
- まず事実関係の整理
- 利益は本体ではなく「サポート」で回収される構造
- 結論
- 工学部向け推奨表に、性能と評価が一致しない不自然な◎が存在する
- 去年Panasonic 16GBを買った人は?
- なぜ「去年はそうなった」のか
- ③ 今年なぜ説明が増えたのか
- ④ 去年買った人は「損した」のか?
- ⑤ 構造的に何が問題か
- ② なぜ今年は「巧妙」になったのか
- パソコン講座は必要か?(結論)
- では、誰のための講座なのか?
- なぜ生協は胡散臭く見えるのか
- 結論
- 結局どう選べばいいのか(チェックリスト)
- 生協を使わない場合の現実的な代替案
- 生協を使うにしても、ここは注意
- 最終まとめ
本体価格は微増。でも「基本が高い」
まず気づくのは、
どの大学生協も毎年ほぼ同じ定番モデルの最新機種を出してくるという点だ。
2026年の最近機種の特徴をみてみた。
- CPU世代は大幅更新
去年の155H(例えば Intel 第11世代系)→ 当時の主流構成。絶対性能は“標準的”だが、高負荷作業で余裕は少なめ。今年は、255H(Intel Core Ultra系や第13/14世代系)→ CPU性能・統合GPU性能・メモリ帯域・AI支援周りが大きく進化。
ざっくり言えば、同じ構成名でも生成される計算力が段違いになっている。 - メモリやSSDも改善
- しかしノートPC単体価格の上昇は 約5,000円前後
一見すると「良心的」に見える。
だが冷静に見ると、
サポートやPC講座を入れたフルスペック価格が異常に高い
市販モデルと比較すると、生協PCは同等スペックでも割高な位置に設定されている。
例:Panasonic Let’sNote CF-FC6

| Panasonic | Let’sNote CF-FC6 生協オリジナル |
| OS | Windows11 Pro 64bit |
| CPU | インテル®Core™ Ultra7-255H |
| メモリ | 32GB |
| ストレージ | SSD 512GB |
| バッテリー | 約26.1時間(アイドル時) |
| ディスプレイ | 14.0型QHD (2160×1440) |
| 重さ | 約1.039kg |
| 価格 | 298,000円~(税込)4年間保証+動産保険付き |
大学生協定番のPanasonic Let’sNote、去年のモデルと比べCPUがUltra7-155H→255Hに上がり大学によってはメモリも32GB標準で16GBなし大阪公立大(OMU)
去年同様、Panasonic公式ではこれよりコスパが悪くなっておりそもそも高い値段設定で大学生協を安く感じさせてくれる・・
しかし、プレミアサポートフルセットはなんと342,800円大阪公立大(OMU)
一方、大阪大学(阪大)では、16GBが選べて261,800円、サポートパック付きで279,800円。32GBにすると本体341,800円、サポートパック付きで359,800円となっている。
なんで43,800円も差があるの?大学生協の闇?
これはもう疑問でしかない。大阪公立が32GBでPC単体298,000円なのに対し大阪大学は同じ32GBのPC単体が341,800円。43,800円の差はなに!?大阪大学はサポートパックが良心的に見えるけど本体が高価。結局フルスペックの差額は1,000円だけ・・
まず事実関係の整理
- 大阪公立大(OMU)
- 32GB / PC単体:298,000円
- 大阪大学(阪大)
- 32GB / PC単体:341,800円
- 差額:43,800円
一方で、
- フルスペック(サポート込み)では
→ 阪大の方が約1,000円安いだけ
利益は本体ではなく「サポート」で回収される構造
1️⃣ 大学ごとの「調達契約価格」の違い
- Let’s Note は 大学ごとに完全な個別見積
- 発注台数・継続年数・過去実績で価格が変わる
- 阪大は
- 台数が多い
- 要件が厳しい
- 仕様固定が強い
→ ベース価格が高くなりやすい
2️⃣ 阪大モデルは「大学専用SKU(製品型番)」
阪大向けは多くの場合、
- BIOS設定固定
- 特定ロット限定
- 保守前提構成
- 学内システム検証済み
👉 市販モデルの延長ではなく「準業務用」扱い
これ、メーカー側では
“同じ32GBでも別物”扱いになります。
3️⃣ 生協価格は「本体+見えない原価」の合算
阪大のPC単体価格には、
- 初期不良即交換前提コスト
- 在庫確保リスク
- 学内サポート人件費の一部
が本体側に前倒しで乗っている可能性が高い。
結論
- 阪大モデルが高い理由は「大学仕様+保守前提コスト」
- ただし その説明が一切されない
- 結果として「闇」に見える構造になっている
情弱向け安全装置を、全員に強制している歪さ
生協は、「最悪の学生」を基準に設計されています。
だから
👉 PCに強い人ほど「闇」に見え
👉 PCに弱い人ほど「ありがたい」
この二極構造が、違和感の正体です。
工学部向け推奨表に、性能と評価が一致しない不自然な◎が存在する
次にこちらをみていただきたい。
大阪公立大学生協の工学部向け推奨表では、以下のような評価が付いています。

- 富士通 LIFEBOOK UH09
- メモリ:16GB
- 軽量・省電力
- 👉 工学部推奨:◎
- Panasonic Let’s note(32GBモデル)
- メモリ:32GB
- 明らかに高性能
- 価格も高い
- 👉 工学部推奨:●
通常の感覚では「高性能=より強く推奨」されるはずですが、評価は逆です。
これは、
- 工学部でも実際には高性能を必要としない学生が大多数であること
- 持ち運び・安定性・無難さを優先した評価
を意味しています。
この2つのPCの差はメモリです。工学部でも情報、機械、建築は32GB、それ以外は16GBで十分という事がわかります。
普通に考えると16Gが◎なら32Bも◎のはずだが、●(使い方次第で便利です)となっている。意味がわからない・・
去年Panasonic 16GBを買った人は?
去年は説明不足だったため、
「理系=Panasonic必須」と受け取って買った人は相当数います。
昨年、情報工学で32GBモデルを買っていない人は失敗だったのでしょうか?昨年のおすすめCPU155Hではだめなんでしょうか?更に言うと2026年も2025年版のPanasonic Let’s noteが大学生協で25年特価として225,000円で販売されてます。しかも16GB版しかありません・・・これは、どの学科なら買うのでしょうか?
今年の富士通 UH09がCoreUltra255H、メモリ16Gで単体219,800円で買えるのに昨年のCoreUltra155H、メモリ16GのLet’s noteは、単体225,000円で売られているってどういう事?(ストレージもどちらも同じ512GB)
もちろん堅牢な作りや画面の解像度などLet’s noteにしかない魅力もあるのだがそれを理解してあえて基本性能の劣るノートPCを買う学生(親)がいるのだろうか?そもそも今年の255Hのような高性能なノートPCが本当に必要なのだろうか。
それは
- 学生側の誤解というより
- 生協側の説明設計の問題
と見るのが妥当です。
なぜ「去年はそうなった」のか
①去年までの生協説明の典型パターン
多くの大学生協(特に理系向け)は、昨年まで:
- 「理系には高性能モデルがおすすめ」
- 「工学部・理系学部向け」
- ◎や★を付けるが評価軸の説明がない
- メモリ容量・用途別の明確な線引きがない
👉 結果として学生・保護者はこう解釈します:
「理系ならPanasonicを買わないと後で困るのでは?」
② 「推奨」と「必要」を意図的に曖昧にしていた
去年は特に、
- 「必須ではない」
- 「16GBでも足りる場合が多い」
といった免責説明がほぼなかった。
これは
- 問い合わせ対応を減らすため
- 親からのクレームを避けるため
- 「買っておけば安心」に誘導するため
という生協側の都合です。
③ 今年なぜ説明が増えたのか
今年になって急に:
- UH09にも◎
- 「用途別」「学修スタイル別」説明
- 「すべての理系で32GBが必須ではない」含みの表現
が増えた理由は、かなりはっきりしています。
🔹 去年・一昨年の反省
- 「高いPanasonicを買ったが性能を持て余した」
- 「軽い作業しかしていない」
- 「価格差の説明がなかった」
④ 去年買った人は「損した」のか?
結論を言います。
❌ 完全に損ではない
❌ 騙されたとも言い切れない
✅ ただし「過剰投資」だった人は多い
- Panasonicは品質・耐久・サポートは本物
- 4年使えばトラブルが少ないのも事実
- ただし
16GB+軽量機で足りた人が32GB機を買った
→ これは明確にミスマッチ
⑤ 構造的に何が問題か
一言で言うとこれです。
「理系」という雑な括りで高額モデルに誘導したこと
- 工学部でも
- 情報系
- 建築
- 化学
- 機械
で必要性能は全然違う。
それを説明せずに
- ◎=安心
- 高い=正解
という空気を作った。
👉 これはマーケティングとしては成功
👉 しかし情報提供としては不誠実
② なぜ今年は「巧妙」になったのか
理由は単純で、
本体価格が高いことが、バレ切ったから
です。
去年まで
- 本体価格で利益を乗せる
- 比較される前提が弱かった
今年以降
- 本体価格は「メーカー直販と大差ない」ラインに寄せる
- 👉 利益を“見えにくい付加価値”へ移動
具体的には:
- フルサポートパック
- 4年保証+動産保険
- パソコン講座
- 初期設定代行
これはTV通販と全く同じビジネスモデルです。
パソコン講座は必要か?(結論)
❌ 現在の形の「生協パソコン講座」は、ほとんどの学生に不要
学生を使って「パソコン講座とても助かりました~」って動画まで出している大学生協もありますが内容を確認するとパソコン講座のほとんどが情報リテラシー、セキュリティに関する内容で使い方はほんの少しと動画で言っちゃってる。
情報リテラシーってお金出して受ける講座ではないと思うのね・・
問題点:内容が「講座」である必然性を持たない
- 情報リテラシー
- セキュリティ
- 大学が困る行為の注意喚起
これは 大学側が無償・必修でやるべき内容
有料講座にする合理性はありません。
問題点:今の学生像と致命的にズレている
それに動画の中の学生も言っているけど1回や2回エクセルやパワーポイントを最初に学んだからって覚えられるものではありません。
今や多くの学生は、
- 調べる力が高い
- AI(ChatGPTなど)を普通に使う
- 必要になった瞬間に自力で解決できる
特に難関大学に入学する層ほど、
「最初に全部教えます」型の講座は合わない。
では、誰のための講座なのか?
厳しいですが、答えはこれです。
不安な保護者向けの商品
- 「何も分からない状態で放り出されない」
- 「ちゃんと教えてもらっている」
- 「お金を払った=安心」
学生本人より
支払う側(親)の心理に最適化されています。
なぜ生協は胡散臭く見えるのか
理由はシンプルです。
- 学生主体を名乗っている
- しかし価格設計・説明・判断軸は生協主体
- 不安を煽り、安心を売る
これは協同組合というより、
安全第一の保険販売モデルに近い。
結論
- 生協PCは「保険」
- Panasonicは「過剰ではあるが、無意味ではない」
- 問題は、その線引きが説明されてこなかったこと
- 今年は多少改善されたが、まだ不十分
生協を使うかどうかは、
自分(あるいは子ども)が
トラブルを自力で処理できるかどうか
で決めればいい。
少なくとも
「理系だからPanasonic一択」という時代は、もう終わっている。
結局どう選べばいいのか(チェックリスト)
生協PCを「使う/使わない」「Panasonicにする/しない」は、
以下を Yes / No で自分に当てはめれば、ほぼ結論が出る。
✔ PCトラブル時、自分で対応できるか?
- OS再インストールができる
- メーカーサポートに自分で連絡できる
- 数日PCが使えなくても何とかなる
→ Yes が多い人
生協フルサポートは不要。市販PCでも問題ない。
→ No が多い人
生協PCや最低限の保証は「保険」として意味がある。
✔ どんな作業を想定しているか?
高性能が活きるケース
- CAD / 3Dモデリング
- 大規模コンパイル
- MATLAB / 数値解析
- 重めの研究用途
→ Panasonic 32GBが活きる可能性あり
高性能を持て余すケース
- レポート・資料作成
- 軽めのプログラミング
- データ処理は小規模
- 持ち運び重視
→ UH09クラスで十分
生協を使わない場合の現実的な代替案
「生協を避ける=無謀」ではない。
ただし、代替案を理解した上で選ぶ必要がある。
パターン①:市販ノートPC+最低限の保証
- メーカー直販 or 家電量販店
- 16〜32GB
- 4年延長保証のみ加入
- パソコン講座は不要
👉 コスパ最優先型
👉 PCに慣れている学生向け
パターン②:生協PC+サポート最小構成
- 生協モデルを選ぶ
- フルサポートは外す
- 講座・過剰保証は削る
👉 一番バランスが良い選択(大学による)
👉 不安はあるが、無駄金は避けたい人向け
パターン③:生協フルセット(割り切り)
- PC
- フルサポート
- 講座
- 補償
👉 合理性より安心重視
👉 初心者・保護者主導の場合は理解できる選択
生協を使うにしても、ここは注意
生協を選ぶ場合でも、以下は必ず確認したい。
- 「理系向け」「おすすめ」の根拠
- メモリ容量は本当に必要か
- フルサポートに何が含まれているか
- 講座の具体的な内容と回数
特に
「不安だから全部入り」
は、一番お金がかかる選び方だ。
最終まとめ
- 生協PCは悪ではない
- ただし「全員に最適」ではない
- Panasonicは「必要な人には正解、不要な人には過剰」
- パソコン講座は、多くの学生にとって費用対効果が低い
- 判断軸を持たないと、雰囲気で高額セットを選ばされる
大学専用SKU = 悪ではない
しかし、
- 自分で比較できる人
- 必要スペックが分かっている人
にとっては、割高になりやすい仕組みです。
逆に、
- PC初心者
- トラブル対応が不安
- 保護者の安心重視
なら、存在意義はあります。
問題は、
「全員に最適であるかのように見せていること」。
ここを理解していれば、
大学生協PCに振り回されることはありません。

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