Zoomのハンディステレオマイク H1 essentialを購入したのでレビューしてみたいと思います。
開封
開封時の付属品については他の人の記事にもあるとおり本体以外何も入っていません
マイクロSDカードもPCやカメラ、スマホと接続するUSB-TYPECケーブル(データ転送用)も自分で別途用意する必要があります
そもそも外付けマイクって必要?音質の差
そもそも・・外付けマイクを使うとどれほど音質が変化するのでしょうか?
今になって気づいたのですが、PowerShot SX70 HSなどのカメラにマイクをつなぐ場合、カメラとマイクの録音レベル設定次第でよく録れたり録れなかったりと事前調整と腕次第なところがあります
現在の私の知識では単純な比較が難しく使いこなせていません
実際にSX70の外付けマイクとして録音したところホワイトノイズがかなりのって比較にならず、改めてコンデジで動画撮影の難しさを実感しました
今回は単純にスマホにマイクを取り付けた場合とそうでない場合で比較してみました
前半がスマホ単体での録音、途中からがマイクを取り付けた録音になります
後半は音源は著作権フリーの「白いノートブック」を空気録音で使わせていただきました
いかがだったでしょうか?
最初の娘のピアノ演奏がH1 essentialに切り替えた瞬間の広がりがわかりやすいです
「白いノートブック」もギターの音がよりクリアーにスチール弦の響きを再現してます
どちらも単体で使用した場合に気にしなければそこまでわかりませんが、比べてみるとまったく違いますよね
「H1 essential」購入理由(使い道)
購入理由は、いくつかあります
■PowerShot SX70 HS のマイクとして
■スマホの外付けマイクとして
■PCのモバイルオーディオインターフェイスとして
■IODATA GV-HDRECの外付けマイクとして
■ボーカル、楽器用マイクとして
これ1台で様々な用途に使用できるからこそ
この製品を選びました
PowerShot SX70 HS のマイクとしての「H1 essential」
以前購入したマイク入力端子付きカメラPowerShot SX70 HSのマイクとしての購入です
用途は音楽会、娘のピアノ発表会などです。
PowerShot SX70 HS自体に録音状態を確認するイヤフォンジャックがないのでこの製品を繋ぐことでイヤフォン接続で音質を確認しながら録音することができます
手持ちのマイクはモノラルだったのでカメラと一緒に持ち運べるステレオマイクとして
当初、同じZoomの「M3 Mictrack」を購入予定でしたが初期不良のため在庫がなく、その間にYoutubeで「M3 MictrackとH1 essentialの比較」動画やら「ショットガンマイクは買うな」って動画をみてからこちらの「H1 essential」が気になりだしました
確かにカメラの上にショットガンマイク付けてたらなんとなく「かっこいい」んですけどね
私もそれだけでショットガンマイク購入予定でした
実際にZOOMのM3 Mictrackの公式ページもカメラの上にショットガンマイクつけてるんでほとんどの人が勘違いしちゃいますよね・・
ショットガンマイクって素人的に遠くの音を拾えるって勘違いしがちですが動画をみることにより結局は音源にマイクを近づけないといけない事がよくわかりました
それに、比較動画では録音状態が液晶でわかりやすい事、実際にとれた音質からも「H1 essential」の方がいいのでは?しかも安いし・・という結論になったわけです
どうせなら多重トラック録音できるH4も考えたんですが、H4のサイズになるとカメラと一緒に持ち運ぶにはめんどくさそうという理由からH1にしました。
買ってから気づいた勘違い
PowerShot SX70 HSにh1 essentialを外付けマイクとして使う場合、ラインアウトはイヤホンジャックからおこないます・・・という事は、現場でマイクの音量を確認しながら録音ノブを回して調整するということができません。注意が必要です
再確認するとM3 Micktrackはイヤホンジャックとカメラへの出力が別にあり、録音状態を確認しながら調整することができます
気づいたとき少しショックでしたね
これを解決するにはステレオミニプラグ オーディオ分配ケーブルを購入してみてみるしかないと思います。分配ケーブル自体は1,000円以下なのでまた試したらお知らせしたいと思います
ホワイトノイズ
h1 essentialをカメラに外付けして録画したときに気になることがありました
無音状態でのホワイトノイズです
これは、外付けマイクを使用した時ばかりでなくカメラ単体のマイクで録音した場合も同じようにホワイトノイズが気になります
先日録画した運動会などは気にならなかったのですが静かな場所ではかなりホワイトノイズが気になります
後でizotop RXシリーズなどを使ってノイズを除去することも可能ですがなるべく手間が増えるのでなるべく録音時にノイズが入らないようにしておきたいところ
これは、ZOOMから公式にノイズを抑える方法が説明に記載されています
レコーダー製品の出力音声をカメラに入力する場合、「サー」というヒスノイズのような音が目立つことがあります。以下の点にご配慮いただくと、ノイズに対して録音対象の音声が大きくなり、良好な音声を記録できます。
- カメラ側でクリップしないように、カメラの入力レベルやゲインをなるべく小さく設定する
- レコーダー製品側は、なるべく大きな音で出力する
レベルを設定するときは、カメラのレベルメーターを見ながら、録音対象の音源がクリップしない程度にレコーダー製品側の出力を上げてください。ノイズが大きくなることがあるのでカメラのオートゲインコントロール機能は使わないでください。
© 2024 ZOOM CORPORATION
とあります。
そうなると現場でのイヤホン確認は必須となりますし、あらかじめカメラの説明書をよく読んで録音レベルを調整しておく必要があります
スマホのUSBマイクとしての「H1 essential」
H1 essentialの2つ目の使い道としてはスマホのマイクとしても使える事です。
ピアノの発表会、音楽会は年に1度しかないのでこちらの方がメインとなりそうです。
Vlogとしてスマホに小さなマイクを繋げて空気録音機として音質比較や騒音などを伝えてみたかったんです
大きなカメラよりスマホの方が断然普段の取り回しが楽ですから距離によってはスマホの方が使いやすい場面が多い気がします。どちらも使えるっていうのが魅力でした
USB-Cケーブル
「H1 essential」は開封でお伝えしたとおり本体以外は何も入っていません、両側がUSB-Cのケーブルは偶然MetaQuest購入時に同梱していたケーブルで代用できました
スマホに繋がらない?
はじめてスマホに繋いだときに説明書のとおりUSBモードにしてスマホを選択しても繋がりませんでした
はじめはケーブルがデータ転送用ではないのかと思いケーブルの購入を考えましたが、同じケーブルでスマホとPCを接続するとデータ転送が可能です
試しに古いHuawei P20にUSB‐Cで接続してみたところすんなり繋がりました
これはスマホ個別の仕様で一部のスマホで外部マイクを使用する場合は
設定>システム設定>OTG接続をONにする必要があります
しかも、OPPOのスマホの場合はOTG接続が外部マイクを外している際に10分で自動でOFFになってしまいます
毎回接続のたびに面倒ですがOTG接続をONにするしか方法がなく、いざという時にONにし忘れて失敗してしまう可能性もあります
スマホからの電源供給
スマホからUSB-Cで電源供給は可能ですが、USB接続を選択した場合に一度ケーブルを外して設定してくださいと表示がでるためケーブルを外すと本体の電源も当然切れてしまうのは残念な仕様でした
スマホの外付けマイクとしてピアノ発表会を録音してみた
先日娘のピアノの発表会があったので録音してみました
私の「OPPO reno5Aの外付けマイク H1」
妻の同じ 「OPPO reno5A スマホ内蔵マイク」
息子の「IPHONR13 内蔵マイク」
同時に録音した「H1 essential本体」
の比較になってます
3人の席は隣同士でほぼ同じです
いかがでしょうか?
正直、音の違いがそれほどないように聞こえます
むしろOPPO内蔵マイクだけの方が温かみがあるようにすら・・
内蔵マイクの方が少しこもり気味で温かみがあり、部屋の残響音を拾ってリバーブがかってます
残念ながらヘッドフォンで聴いても違いがほとんどわかりません
H1 essentialは、高音をクリアに拾うため音の好みもあって逆に面白みのない音に聞こえてしまうのでしょうか?(私にもわかりません・・)
IPHONE13と比べても劇的に変化しているわけでもなく今回はあまりマイクを取り付けた良さをほとんど感じなかったというのが正直な感想です
途中「H1 essential本体」の録音が少しよく聴こえるのは気のせいか・・本体は、フォーマットがWAV形式であったためMP4に変換されるスマホ音源より少しよく聴こえたのかも・・
なぜ、家で試しに録音したピアノの音はステレオ感や音が違って聞こえたのでしょう?
推測するにやはり、距離の問題ではないかと思います
家でのピアノまでの距離は約1m、発表会は最前列とはいえ3mほど距離がありました
このマイクの用途としては1mくらいまでがよいのかもしれません・・
PCのマイクとしての「H1 essential」
もう一つ考えている使い方としてはPCのマイクとしてです。
PCのマイクといっても使い方は様々ですがゲーム実況にOBSスタジオと外付けマイクとして小さく取り回しがいいので簡単に使えるのではと思っています
オーディオインターフェイスとしての「H1 essential」
オーディオインターフェイスとして使えるのでしょうか?
一応オーディオインターフェイスとして使えるようです
■PCのマイクと同様にサイドのメニューボタンを押した後USBを選択
PCを選択することでPCにマイクとしてもOUTPUTとしても使えるようです
特にドライバなどはなく、自動でZOOM H1essentialと表示されます
試しにYOUTUBEで確認したところしっかりとh1 essentialに繋いだイヤホンから出力されることを確認しました
ボリューム設定は基本Windws側から行いますが
menuボタン>USBマイク設定>受信音量
でレベル調整を行うことも可能です
Cubaseでの使用
CubaseなどのDAWと接続する場合は、Kemperの時と同様にASIO4ALLを使います
■ASIO4ALLをこちらから最新バージョンをダウンロードします
インストールは必ずオフライン設定にチェックをいれてください
■1.スタジオ→スタジオ設定
■2.オーディオシステムにASIO4ALL v2を選択
■3.スタジオ→オーディオコネクション
■4.出力パスのleft,RightをそれぞれZooM H1 essential 1と2に設定します
※入力も同様に
foober2000での使用
■ASIO4ALLのオフライン設定を開きます
※オフライン設定が見つからない場合はインストール時にオフライン設定にチェックをいれてやりなおしてください
■ZOOM H1 essentialの電源マークにチェックをいれて閉じる
(オフライン設定)
■foober2000側で右上のOutputからASIO4ALL v2を選択
これでH1 essentialを通してPC単体よりいい音で音楽を聴くことができます
ほかのAIMPなどの音楽管理ソフトも同様の処理でH1 essentialを通した音が聴けます
スマホに接続した場合、直接イヤホンを差す場合とそこまでの変化は感じられませんでした・・モニターヘッドホンCD900STで確認してもあまり音質の違いを感じることはできませんでした
オーディオインターフェイスとしての音質
音質は、繋いだイヤホンに影響されますが1万円前半でこれだけ鳴らせれば十分だと思うほどなかなかの音質です
手持ちの有線イヤホンは安物しか持っていないので判断しずらいですが、かなりいい音だしてくれます。SONYの定番モニターヘッドホンCD900STで聞くと若干ハイがきつめな感じ?でした。
後々、このH1からGenelecのスピーカーから出音させて(変換ケーブルが必要)他のオーディオインターフェイスとの音質の差を比べてみたいです
とにかく、ノートPCで楽曲制作などのモバイルオーディオインターフェイスとして十分使える音質です
この低価格でレコーダー、マイクだけでなくかなり用途の広がるガジェットです
IODATA GV-HDRECの外付けマイクとして
ゲーム実況と言えば、以前購入したGV-HDRECの外付けマイクとして使えないかという点です
GV-HDREC単体ではゲーム音以外の外部音声を取り込んだ時に音が小さい問題がありました
こちらは音量が調節できる外付けマイクやマイクプリを通すことで解決できたのですが接続機器が大きすぎると面倒です。
「H1 essential」で代用できないか?
「H1 essential」とGV-HDRECはカメラ同様にヘッドホンジャックからの出力で外付けマイクプリとして使用できます
音量の確認にはやはりオーディオ分配ケーブルが必要になってきます
ボーカルマイク、楽器用マイクとしての「H1 essential」評価☆NEW☆
この製品自体音楽(ミュージシャン)用途として使う事を前提とした商品です
楽器用としてSM57やRODE Microphone NT3 コンデンサーマイクも持っていますがH1 essential1台の小ささはモバイル用途でかなり役に立ちそうです
実際にこれらのマイクの比較動画を作ってみました
いかがでしょうか?さすがに定番SM57、コンデンサーマイクのRODE NT3と比べてしまうとさすがに聴き劣りしてしまいます
もともと1万円程のレコーダーに備わったマイクなので仕方ないのかもしれません
高音が高くなりすぎているように感じます
あくまで練習用やアイディア用として考えた方が良いのかもしれません・・
ちなみにギターはHeadway・・かなり安いギターです
やっぱり楽器はSM57ですね・・
※SM57、NT3はモノラルマイクです。動画用としてカメラに接続するには「H1 essential」のようなステレオマイクが必要です
使い勝手
ピンマイクも接続できる
ピンマイクも接続可能ということでこの「H1 essential」を録音単体媒体としてさらに使い道が広がります
もちろん、SM58やコンデンサーマイクをつないでもOKなので変換ケーブルさえ用意すれば使用用途はかなりひろがります
オーバーダビングや再生速度調整機能もついている
これはあくまでおまけ機能としてオーバーダビングができる点についても気になります
オーバーダビングというからには後で別トラックとして分離できないのか?
できるとしたら最高なんですけど、さすがにこれは無理でした1つのWAVファイルとして扱われてしまうようです
ファイル転送が遅い
オーバーダビングしたファイルを確認するためにPCにファイルを転送しようとしたのですがこれが思った以上に遅い・・
サイズは256MB、48KHz、11分の音声でしたが案外時間がかかりましたSDカードの転送速度が遅いのが理由なのか?どうやらUSB2.0 High Speedのようです
メリット・デメリット まとめ
メリット
■安さ
■サイズが小さくとりまわしがよい
■画面で録音状態を確認できる
■カメラの外付けマイクとして内蔵よりいい音で録れる
■スマホのUSBマイクになる
■PCのUSBマイクになる
■モバイル用途のオーディオインターフェイスとして使える
■ピンマイクや外付けマイクも接続可能
■オーバーダビングもできる
■GV-HDRECの外付けマイクとして大きな音で録音できる
デメリット
■出力端子とイヤホンジャックが同じなので出力端子からつないだ場合にイヤホンで確認できない
■USBマイクとしてつないだ場合は、音量の調整ができない
■ケーブル、SDカードが別途必要
更に分配ケーブル、ウインドジャマー、ケースなども欲しくなる
■スマホによってはUSBマイクとして毎回認識させなければいけない
■スマホから電源供給だけだとUSBマイクとして使えない
■スマホのオーディオインターフェイスとして
イヤホンジャックと音質があまり変わらない
■ファイル転送が遅いUSB2.0
■オーバーダビングは別のトラックになる訳ではない
さいごに
低価格でこれだけいろいろな用途に使い道の広がる「H1 essential」
思った以上にデメリットも多い製品ですが、小さなサイズと価格からするとそれなりに使い道が多様に広がる製品だと思います
※別途ケーブル等購入が必要ですが
32bitフロート録音だけあって後でいいように編集できるのでしょうが、結局編集すら面倒くさいのでできればカメラにそのままいい感じに録音できるのが一番手っ取り早いです
何年か前にモバイル用途のオーディオインターフェイスを探しまわっていた頃からするととてもいい時代になったと思います
まだ実際に試していないことが多く、この製品というよりもPowerShot SX70 HSカメラの難しさをあらためて感じました
実際にカメラの外付けマイクとして使い方、設定を学んで追記してきたいと思います
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